標高3,000m付近で飯は炊けるのか
初めましての方、初めまして。お世話になっている方、お世話になっております。
21世紀も17年目に突入し、SNSがこれだけ発達した現在、敢えてこのタイミングでブログを書こうと思います。
SNSでは書ききれない情報を整理して置いておくのにブログの方が便利だと思った次第です。
各テーマごとに、己よりも遥かに詳しい方々が沢山いらっしゃるので、より専門的な事柄についてはそれぞれの先人達にお任せするとします。
エントリーから少し足を突っ込んだレベル感で、己の実体験とフィルターを通して、各コンテンツを捉えて行けたら良いと思っている次第です。 それでは始めて行きましょう。
先日、日本北アルプスの名峰、槍ヶ岳を2泊3日の行程でテント泊縦走して参りました。
その行程の様子等はまた別の機会に書くとして、今回の主題は 「標高3,000mで飯は炊けるのか?」 と言う事です。
今日日、家で飯を炊くなら炊飯器でやれば良いし、アウトドアならば炊かずとも、レトルト米やアルファ米でも、充分に手軽で美味しいご飯を頂く事が可能です。
それならば、敢えて、調理環境の良くない野外でわざわざ生米を持って行き、時間を掛けて炊く必要があるのかと??
はい!全くありません!(笑
もう、全くと言って良いほどに無いですね( ゚∀゚)<アハハハハハ八八ノヽノヽ
閑話休題。
一般的に火で米を炊く時は、 「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ〜...」 と言う様な手順でやって行く事が知られています。
詳しい炊き方は、 米 キャンプ 炊き方 などで検索すれば、丁寧に解説して下さっているサイトがいくつもあるので其方を参考にして下さい。
標高が高くなると米が上手く炊けないと言われているのは、気圧が下がる事で水の沸点が下がり、米の中心まで熱が十分に行き渡らず、芯が残り易くなるからと言われています。
とは言え、手順さえしっかり踏めば炊けると言っているサイトも存在するわけです。
今回、高所で炊くにあたって参考にさせて頂いたサイトはこちらでございます。
“【保存版】キャンプで炊飯!鍋・クッカーを使って簡単にご飯を炊く方法 https://outgear.jp/article/135/ ”
舞台に選んだのは、長野県安曇野市に位置する、北アルプス常念山脈最高峰、大天井岳(おてんしょうだけ・2,922m)の頂上直下、大天荘(だいてんそう・2,870m)テント場でございます。
\3,000mじゃねえじゃねえかー!/
早くもそんな野次が飛んで来そうですが、約3,000m付近と言う事でご勘弁頂けたらと思います( *・ω・)*_ _))
はい。と言う事でやって行きましょう。
先ずは米を吸水させます。今回は米1.5合(270ml)に対し、水は300ml前後にしてあります。平地で炊く時とだいたい同じ分量ですね。
吸水時間については、平地と同じ30分程度で試してみます。
その後、火を点けます。
沸騰するまでは蓋をせずに良ーーーーーく掻き回しながら米が鍋の底に張り付かないように熱して行きます。
少し話は逸れますが、使用している機材の話をしましょう。
使っているスプーンは、100円ショップの木製スプーンです。
これまで、アウトドア用のチタン製やシリコン製など色々試して来たのですが、調理をするならば木製のものが1番良いと言う結論に落ち着きました。
熱に強く、クッカーの内側を傷つける事もないので使い勝手が大変良いです。
使用している鍋はモンベルのアルパインクッカー ディープ 13のセット。
mont-bell(モンベル) アルパインクッカー ディープ11+13 セット 1124695
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米を炊くならトランギア社のメスティン
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が一般的にはメジャーですよね。
しかし、このアルパインクッカーディープのセットだと、中に中型までのガスカートリッジがキレイに収まりますし、蓋の方のクッカーが食器にもなるし、そこそこコンパクトに収納出来るしで、かなり重宝しています。
米も2合までなら余裕で炊けます。
メスティンの使途については今後色々と開発して行こうと思います。
使っているガスストーブはプリムスのウルトラスパイダーストーブII
PRIMUS(プリムス) シングルバーナー ウルトラ・スパイダーストーブII 【ガス適合性検査済日本正規品】 P-155S
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1.5合ぐらいなら153ウルトラバーナー
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でも良かったのですが、より安定性を重視して今回は分離型を使用しています。
下に敷いているのはユニフレームのバーナーシート(大)
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分離型を使うならば、小銭をケチらずに(大)を使用した方がサイズ的にも丁度良いですね。下にほとんど熱を通さないので、テーブルの上などでやる際に重宝します。
さて、沸騰したら蓋をして、重しに石を乗せます。
乗せないと蓋が間断なく動く上に吹き零れまくるので必ず乗せましょう。
その後、10〜15分ほど弱火で熱し続けます。 漏れ出る水蒸気量が少なくなって、鍋からチリチリと音が聞こえて来たら火から下げ、タオル等で巻いて保温しながら10分以上蒸らします。
炊き上がりの世界です。
結果としては、芯が残らないギリギリの硬さの炊け具合でした。
吸水をさらにしっかりと時間をかけてやる事と、水の量をもう少し多め (米1:水1.2〜1.3 ぐらい)でやるなど工夫をしましょう。
普段食べているご飯と遜色ない炊き上がりになると思えます。
アマノのフリーズドライのカレーとイナバのタイカレー缶をかけて食します。旨いです。
イナバのタイカレーシリーズは言わずもがなですが、アマノのフリーズドライカレー、フリーズドライのくせに、これが下手なレトルトカレーよりも遥かに慈愛に満ちた味わいなのです。侮れない。
保存が効く上に軽いと言うのも強い。
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さて、そんな訳で白米は標高3,000mでも上手く炊けると言う確信を得る事ができました。
それを活かし、翌日は炊き込みご飯を試した次第なのです。
場所は槍ヶ岳山頂から徒歩40分、殺生ヒュッテ(せっしょうひゅって・2,860m)テント場でございます。
前日の反省を活かし、吸水時間は1時間を確保。
使用した炊き込みご飯の素は丸美屋のとり釜めしの素です。点火直前に鍋に投下。
他の手順については白米の時と同じです。
炊き上がりの世界。乾燥ネギを散らします。
今回は少し表面に芯が残る結果となりました。
やはり炊き込みご飯だと、白米と少し勝手が異なるのかもしれません。
これについても、吸水を超長く、水加減をやや多めにするなどしてやれば、改善するかと思われます。
今後3,000m級の高峰を登る際に引き続きやって行きましょう。
結論:飯は3,000mでも美味しく炊けます
飯が上手に炊けた時の快感はかなりデカいので、皆々様も、暇とヤル気と装備の3点確保ができた際には試してみると楽しいかもしれません。楽しくないかもしれません。
私はけっこう楽しいです。
おしまい( ◜◡‾)(‾◡◝ )