鹿と猪の捕獲・解体講習に参加して来ました
今年に入って鳥類(ヒヨドリ)と爬虫類(スッポン)と立て続けに解体したので、次こそは哺乳類だっ!哺乳類を捌くのだっ!
と、鼻息を荒げた私は、facebook、LINE、mixi、魔法のiらんど、パソコン通信、以心伝心...あらゆるメディアを使い倒して同好の士を募ったものの、1人も引っかける事が出来ず...
独り、1/21・1/22の1泊2日で南房総へと向かいました。
僕は友達が少ないです_(┐「ε:)_
(※今回も解体途中の画像が出て来ますので、見たくない方はこのままそっとブラウザをお閉じ下さい)
行きの道中にて...
おおっ!東京駅に常陸野ネストのバー出来てたんかい!🍺🍺🍺
おおおおお!お台場だよ!お台場!ヌジテレビだよ!📺
うおー!アクアラインだよアクアライン!海の上渡ってるよ(゚∀゚三゚∀゚三゚∀゚)ウッソ――――!‼︎
と、完全に高速バスでお上りさんになっていました🚌💨💨💨
普段あんまり遠出しないので、こう言う時めっちょテンション上がりますよね。ね?ね?
さて、前々回のヒヨドリの回でも申し上げたように、捕獲と言う行為は鳥類、哺乳類になった途端に法規制のハードルが跳ね上がる為、素人が下手に参入できない仕組みになっております。
その為、今回も猟の許可証を持っているプロの方による講習会に参加と言う形で学んで来た次第なのです。
いやしかし、こう言ったプロの方々の講習会と言うのは本当にありがたいですね。
ネットの情報だけでは拾いきれない細かい部分や、実際の現場の流れ等々は、やはり自分の目で見る事で体感として学ぶ事ができます。
全国的に見ても、開催している団体がそんなに多くない上に、開催回数も当然に多くないので、気になったら迷わずGO!です。
基本的に猟期内に開催されるので、11月15日〜2月15日を逃したら次のシーズンまで待たなければならないですからね。今シーズン中に鳥と獣の捕獲方法、解体を学べた言うのは大変に貴重な経験となりました。
今回の会の参加人数は全部で24人。主催の方曰く、
「いつもせいぜい10人そこらなのに、こんなに集まったのは初めてだ。」
との事。
やはり、時代が捕獲・解体に関心が向いている事の証左ではないかと思われます。
今回は罠猟の許可証を持っていらっしゃる方が主催なので、初日は罠の仕組みと設置について実地での講習を受けました。
まずは設置済みの箱罠について、現物を見せて頂き、実際に閉まる様子を観察。
米ぬかを盛っておいて、中に隠れている線に獣が触れると扉が閉まる仕組みになっております。実に分かり易い。
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この罠については、本気で獲ることを目的とはしておらず、人家の周囲に設置しておくことで、獣に「これ以上敷地内に入って来るな!」と言う警告をしている意味合いが強いとの事でした。
それでも、月に1度ほどの頻度で罠にかかる獣がいるとの事。
1回では獣は罠にはかからず、何度も米ぬかを食べに来て警戒心が薄れて行き、やがて油断して、奥まで入り込んだ時に罠にかかると言う話でした。
さらに山奥に踏み込んで、次はくくり罠の設置の実演を見学。
まずは周囲を注意深く観察し、獣の通り道を探します。
とは言え、獣の通り道分かり辛過ぎますでしょ...
講師の方に言われて見ると、確かに少ーーーーーーーしだけ、藪が薄くなっているような印象を受けます。
罠を仕掛けたい場所を定めたら、その獣道のコース上の少し外れた所に、くくり罠の心臓部である、バネ装置の部分を設置します。
この板の部分に竹で出来た楔を打ち込み、ズレないように地面にしっかりと固定させます。
同時に、獣道のコース上に穴を掘ります。獣がしっかりとハマるように深めに。
掘り出した土は周囲には捨てず、用意した袋の中に入れます。
獣は少しでも通り道に変化があると、其処を通らなくなるとの事です。
いきなりハードル高いっすね...
そりゃ獣も命がけだから、警戒するのは当たり前か...
次に、堀った穴の上に竹串を並べて、その上にダンボールを敷いて
さらにその上にビニールを敷いて
くくり罠のワイヤーを、穴を取り囲むように設置します
その後は周囲の土と落ち葉等を被せ、景色に溶け込むように極力配慮します。
設置完了の図。写真中央に罠を設置してあります。
さて、こんな感じで山の中を歩いて設置場所を全員で探し回ります
上手く行くと良いですね🕳
罠の成功を祈りつつ、夜は当然の如く、鹿肉猪肉を使った料理で酒宴へと雪崩れ込んで行きました。
主催の方々が用意して下さった
鹿肉のスペアリブと
鹿肉の大和煮と
鹿と猪の合挽きハンバーグ
などなど。そりゃぁ不味いわけがないです。
そんな獣肉料理の中で特筆すべきだったのは鹿肉の燻製
燻香とやや強めの塩味が、日本酒に合い過ぎて危うく致死量を摂取しそうになりました。危険ですね。鹿を獲りに来たのに鹿に殺されますね。
余談ですが今回、私が抜かりなくリュックに忍ばせていたのは秋田 山本合名会社の山本 pure black。
口当たり柔らかく少し甘めでありながら、スパッ!っとした斬れ味が食中酒としての持ち味を遺憾無く発揮してくれました。
値段は比較的安め(一升3,000円程度)でとても良いお酒です。
こうして、まだ何も捕まえても捌いてもいないまま、結束だけが必要以上に強化されて行き、南房総の夜は果てしなく怪しく更けて行くのでした🌃
〜明けて翌日🌤朝食後、仕掛けた罠を見に行き、獲物がかかっているかを確認します。
今回、残念ながら4つのくくり罠全て、獲物はかかっておりませんでした。
ただ、そのうち1つに踏み抜いた後があったようです(遠くにいた為、未確認)
確かに獣はいるのだと言う確信と、人間と獣の命がけの騙し合いの妙に感心を致しました。
と言う事で、ストックしておいて頂いた鹿2頭、猪2頭を使って解体の実習へと移ります。
運ぶのも一苦労
6人1組で1頭を捌いて行きます。私は猪㌠ へと合流🐗🐗🐗
解体の大まかな流れとしては、鳥類も哺乳類も同じと捉えて差し支えないかと思います。
毛皮を剥ぐ→頭を落とす→手足を切り出す→胸骨を切る→部位ごとに肉を切り分ける
(※哺乳類の場合は毛皮を剥ぐ前に内蔵を出すので多少の差異はあります。鳥の場合は羽毛を毟った後で内蔵を出します。)
吊るされた世界。
今回は血抜きと内臓処理は既に済んでいます。
さて、猪です。先ずは吊るされた後ろ足の膝部分からぐるりとナイフを入れ、皮剥ぎの起点を作ります。
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そして此処からはひたすら根気が求められる作業。猪は皮下脂肪が分厚く、非常に皮を剥ぎ取り辛いです。
途中、鹿㌠ 🦌の様子を見学させて頂いたところ、猪よりも遥かに皮を剥ぎ易そうでした。
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引き続き猪をやって行きましょう。
皮を左手で引っ張りながらナイフで細かく切れ目を入れつつ、少しずつ剥ぎ取って行きます。
この時に、ナイフの角度が身側に寄り過ぎると、旨味の素である皮下脂肪まで皮と一緒に剥がれてしまうので、微調整を繰り返しながらやって行きます。ナイフの角度が浅過ぎると、身に毛が大量に残る羽目に。適切な角度が超ムズいです。
しかし其処は我々の持ち前の若さと明るさで何とかカヴァーをし、全て剥ぎ取る事に成功しました。
表面はナイフの跡が付き過ぎてボコボコです。
ケバブ屋の店頭みたいな出で立ちに。
頭については首回りの肉に斬り込みを入れた後、
最終的には両手で捻って関節を捻じ切ります。力技です。頭だけでも結構な重さでした。
その頃の鹿㌠ の様子🦌🦌
解体中、物欲しげな顔をしていたイッヌ
その後は部位毎に切り出して行きます。肩ロース、バラ肉等々。
肋については、背骨とのジョイントの部分を鉈で叩き切って分離させます。私の持参した三徳包丁では文字通り刃が立たなかったです。
解体時に必要な刃物としては、ある程度肉厚で重量感があって、小回りの効くナイフが今のところ最適かと思っております。家庭用庖丁よりも少し小さめの。
あまり大き過ぎても小回りが効かないので、尻周りの毛皮等を剥ぐのに難儀しますし、普通の三徳包丁だと刃が軽すぎて滑ってしまうと言う弊害がありました。
各部位の切り出し方については、回数をこなして慣れて行くしかなさそうです。細かい箇所については手探りでやった為、ムラが相当あったはずです。
とは言え、大まかな流れと手順については把握する事が出来た為、今後いきなり大型獣の死体が眼前に現れても、ある程度落ち着いて解体出来ると言う自信を深めました。
切り出した各肉については、参加者全員で分け合ってそれぞれお持ち帰りします🍖🍖🍖
私も鹿と猪合わせて2〜3kgほど頂戴しました。今は部位ごとに分けて自宅の冷凍庫に保管してあります。
貴重な機会を作って頂いた、主催者の方々に圧倒的感謝。有り難し。げに有り難し👏👏👏
今現在、この感覚が身体に残っている間に、もう1〜2度ほど捌いておきたい気持ちが強いです。出来れば屠殺→血抜き→内蔵摘出も含めて丸ごと。
調理については、試してみたいメニューがいくつかあるので、やってみた後、また追って報告させて頂くかと思います。
後は両生類さえ捌けば、だいたいの種類をやった事になるので、暖かくなったらウシガエルとヒキガエルを獲りに行こうと思います。亀と獣に比べたら相当ラクなはずですしね🐸
それではまた次回(((((((((((っ・ω・)っ