アワビ丸ごとすりおろし汁
全国の故郷をお持ちの皆さん、こんにちは。人にはいつか帰るべき場所があります。
毎年モンベルのポイントバウチャー取扱いの自治体にふるさと納税をしていた私なのですが、加えて今年は普通に食品の取扱いを行なっている自治体へ納税をした次第なのです。
と言う事で届きました。
国産活アワビ×2と国産活サザエ×7
この地域の特産品との事です。
返戻率が下がったとは言え、実質2,000円の手数料(納税額10,000円)でこれだけの品が返って来るならば、充分ではないでしょうか。
普段の生活の中で活アワビと活サザエなんて、まず自腹切って買わないので、こう言う時こそやって行かなければなりませんて。
とは言え、普段滅多に口にする機会がないので、ちょっとだけ味見しましょう。
サザエは定番の壷焼きで。
綺麗に取れました。
言うてもサザエの壷焼きは流石に食べた事あるからね。これは味も大体わかっているから今さらそんなに驚かn
って、うまーーーーーーーー(°∀°)ーーーーーーーーーーー!!
サザエうまーーーーーーーーーーーー!!!!!
ひっさびさに食べたらチョーーーウマーーい!!(語彙力)
いや、サザエ侮ってました。今まで呼び捨てにしていた事も謝ります。これからはサザエさんと呼ばせて下さい。全世界のサザエさんにお詫び申し上げたいと思います_(:3 」∠)_
キリッ!とした苦味と塩気の次に濃厚な磯の香りと甘味と旨味が口いっぱいに広がりました。
いや、これは味見程度のつもりでしたが、早々にキッチンドリンク始めさせて頂きますね。
とっておきの風味爽快ニシテをまたしても開栓。海産物系の塩味に良く合うように辛味と苦味のバランスを整えてあって、当然にしてサザエの壷焼きにも合います。
サザエの旨さは良く分かったので、次はアワビをやって行きましょう。
先ずは下処理。塩をかけてタワシで殻と身を擦ってぬめりを落とします。
塩をかけるとめっちょ動き出します。多分嫌なんでしょうね。
私が納税した時点で君の運命は決まっていたのだ。諦めて大人しく受け入れたまえ。
ぬめりを取り終わりました。身がより固くなってキュッとした感じになっています。
ナイフを殻に沿って一周させて貝柱を切り離します。油断すると肝を切ってしまうので慎重にやりましょう。
切り離しました。
初めてにしては、まずまずの出来栄え。
肝を包丁で押さえながら身を引っ張って、引き剥がします。此処でも肝を潰さないように慎重に。
その後、本体の口の部分を切り離します。赤マルで囲った部分が口のあった所です。
さらにヒモと肝を切り離します。
これも少し味見したいですよね。少しだけだからね。ねねねねね。ね。
貝柱を少し削ぎ落として、飾り包丁を雰囲気で入れて、
アワビの肝を包丁で叩いた後、醤油と混ぜて
アワビの刺身 feat. 肝醤油の出来上がりじゃい!
ええい!写真撮っている時間がもどかしい!
実食!
うんめえーーーーーー!
アワビ、コリッコリな歯触りと噛むほどに際立つ甘味。ウッメェ!
肝醤油、完璧な具合に舌の上でトロける濃厚なコクと甘味と爆ぜる磯の香りが完全に俺好み。肝醤油司る神に感謝す。
日本酒と同時に食す。神域ィ!!肝醤油も日本酒も気づいたら消えて無くなっていた。我を忘れて完飲。
もうこれは完全なる日本酒事案ですわ。飲みかけのビールもやりかけの青春も経験もそのままにグラスをぐい呑みに持ち替えました。
誘惑が多過ぎて、なかなかやろうとしている料理に辿り着けません。
が、此処からが本番です。
こう言う機会だからこそ、普段絶対やらないようなレシピをやってみたいですよね。
その昔、『将太の寿司 全国大会編』と言う漫画で、アワビを丸ごとすりおろすトロロ汁が載っていました。
そんな食べ方あるんかい!
と、当時中学生だった私は衝撃を受けたのです。
今こそやるべき時...!
あれは、丸ごとすりおろしたアワビをそのまま出したような感じでしたが、せっかくサザエもあるので、もう一捻りしたレシピがないものかと色々と探していたところ...
サザエとアワビを使った汁!!
キターーーーーー(°∀°)ーーーーーーーー!!
これだ!アワビとサザエを両方使うなんて、正に今の私の為にあるようなレシピ!
さて漸く本番です。(此処までおよそ1.5時間)
アワビを丸ごとすりおろします。滑る上に弾力があって結構やり辛い。
身をすりおろし終えた様子。トロロっぽさ出て来たかも。
ヒモと肝を細かく刻んで混ぜ
レンコンをすりおろしましょう
すりおろしました。
サーザエーさんサザエさーーん🎶
サザエさーーーんを湯ー掻いたっらーーーーーʢֿ•͡ٮ•̅ʡ♪
中身を引きずり出します。ワタの部分を引きずり出せなかったのが3つ。
2勝3敗。
身の部分を角切りに
本来のレシピではワタの部分は入れないですが
もったいなーーい!もったいなーーーい!(Negicco feat. 小林幸子)
サザエの茹で汁に本田氏(ほんだし)と味噌と塩少々。俺は持ってる。
すりおろしアワビDAWN.
レンコンDONE.
サザエ㌠ZOOM.
完成された世界観。灰色い。
ハバ海苔なんて洒落たものは家に無かったので、普通の焼海苔を散らします。
さてさて、寄り道が激し過ぎて此処まで2時間かかりましたからね。
早速頂きましょう。
なんだこれは...
う、うめえ.....
滋味深い....
めっちょめちょ沁み込んで僕の心のやらかい場所を締めつける味わいです。
サザエ出汁は通常の二枚貝の出汁よりも苦味が出るのですが、これはこれで嫌味にならない程度に汁のアクセントになっています。
そして何より口に入れた後、ワンテンポ遅れてアワビの旨味がじんわりと舌の上で広がります。
衝撃が遅れて伝わると言う点において、截拳道のリードパンチ、玉拳の門と同じ体重移動だと思って頂いて差し支えないです。
詳しくは喧嘩稼業をお読み下さい。
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ネギを入れたVer.も試したのですが、これについてはネギを入れないのが正解でした。アワビの繊細な香りと旨味がネギの香味で上書きされてしまいますので。
構想30分、調理〜実食3時間でアワビ×2、サザエ×7をやりきりました。
ふるさとは遠きにありて思ふもの
と室生犀星の詩を思い出し、まだ見ぬ第二の故郷を思い浮かべては見たものの、あの詩は今回の主旨と全然意味が違ったなぁと非生産的な思考を逡巡させながら、翌朝も残りのアワビ汁を楽しみました。
来年の納税時期には、アワビのトロロご飯を実践してみようと思います。