山と酒と音と飯

登った山と飲んだお酒と聴いた音楽と食べたメシについての備忘録

アカムツの寄生虫は寄生虫界の高級機種だった

気怠い梅雨空が続く今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。僕です☂️

 

5月末の日経平均が21,000円を割れた頃から3回に分けて買い付け、この3ヶ月間の底である20,400円でも買い付け、21,300円を超えた所で早々に利益を確定させたら、昨日今日辺り21,700円まで上がっているから人生はままならないものです。僕です。

 

欲張っちゃいかんですね。3%程度の利益を出せただけでも良しとしましょう📈

 

 

それはさておき、釣りに行って来ました。

昨年11月のべーやん丸以来の深場釣り。

今回は乗合船で水深100〜200mの間の極めてライトな深場を攻めました。

狙いは高級魚界の高級機種、アカムツです。ノドグロとも呼ばれる超高級魚。

 

私みたいな初心者で釣れるのかどうか、全くもって予想がつかないですが、やれるだけやって行きましょう。

 

f:id:u_f_y:20190704123243j:image

オモリ120号に餌はサバの切り身を使用。

 

 

前日まで雨が降るのか降らないのか判断しづらい予報の中、なんとか雨は免れました。

07:30出航🚢

 

東京湾の沖合数kmで釣り開始。

開始間も無く、尺超えのキングサイズアジがかかりました。

アカムツでないにせよ幸先の良いスタート🎣🎣

 

良型のサバ、ドンコ、シロムツとかかる中、なかなか本命はかからないです。

 

開始から2〜3時間経過。ついにその時がやって参りました...!!

 

f:id:u_f_y:20190704123631j:image

アカムツ来たーーーーー!!

 

かわいいーーーーーーー!!

 

キレイーーーーーーーー!!

 

いや、ド初心者でも釣れるものですね。ありがてえありがてえ!船頭さんにも感謝感謝ですよ👏👏

 

手早く脳天を刺して締め、ふと口の中を覗くと...!

 

f:id:u_f_y:20190704203136j:image

ウオノエ来たーーーーー!!

 

ウオノエ in da mouth!!

 

f:id:u_f_y:20190704123847j:image

ウオノエ鎮座dopeness‼︎

 

こんなん口の中に居られちゃぁ、モノ食べづらくってしょうがないだろうよ。と、アカムツに幾分の同情をしました。

 

どうやらこのウオノエ、エラから宿主の舌に入り込み、舌を腐らせた後、舌のポジションに居付くようです。

 

なので剥がそうと思っても、アカムツの口内にしっかりと張り付いていて、ちょっとやそっとでは剥がれません。

他の魚には一切ついていないのに、この日釣れたアカムツ3匹には、綺麗に全部ついていました。どうやらウオノエにも高い魚が分かるようです。

 

そんな見た目のインパクトが先行しがちなウオノエですが、甲殻類である事からその食味は存外良いと一部の野食家の間では評判の食材なのです。

 

ならば食べてみるしかあるまいっ!!

 

現場で剥がすのは諦め、そのままアカムツごとクーラーボックスにしまいました。

 

その後、クロムツもかかり、初陣にしてはかなり良い釣果でアカムツ釣りは終了。

 

と言う事で、この日の釣果。

f:id:u_f_y:20190704124143j:image

2人がかりで

 

シロムツ×2

キングサイズアジ×2

サバ×2

クロムツ×2

ドンコ×3

アカムツ×3

 

初陣にしてはかなり良い釣果だったんじゃないでしょうか。深海釣りは外道も大物が狙えるのでロマンがありますね。こんな良いサイズのアジ、そうそう見ないです。

 

余談ですが、船上で途中かなり強い雨が降って来て私の脆弱なるiPhoneSEは帰らぬ機器となりました。

 

ですので、船上のウオノエ写真がiPhoneSEの辞世の1枚となった事をお伝えしておきます

 

派手に逝けや...(☍﹏⁰)

 

 

調理編

さて、調理編です。アカムツは特にある程度熟成させた方が良いと言う情報もありますが、今回は釣った当日に大部分は調理しました。

 

【しめ鯖】

f:id:u_f_y:20190704194945j:image

漬け具合は淡め。塩で30分。酢で15分〜程度。元々のサバにそこまで脂が乗っていないので丁度良い感じです。鮮度は言わずもがな。旨い。

 

【アカムツ・クロムツの炙り】

f:id:u_f_y:20190704195150j:image

ガスバーナーなんて洒落たものは持ち合わせていないので、焼き魚用のクッキングシートで皮目から強めにサッと炙りました。

 

旨いっ!!!上品な脂!!!青物には出せない風合い。高級魚としての威厳と風格を充分に感じます。

食べ比べるとクロムツとの味の差異を感じ取る事が出来ますね。どちらも旨いのは間違いないです。これは凄い。是非とも次回は神経締めまで施して3日以上熟成させたい。

 

 

【アジのなめろう

f:id:u_f_y:20190704195343j:image

半分刺身にとか、そう言う細かい事が出来ない人間なので纏めてなめろうです。尺超えキングサイズ2匹分なので結構な量でした。

旨い!サバと比べてアジは脂ノリノリでした。逆にこれを強めに酢締めにしても生えそうな気がしましたね。

鮮度も申し分無し。外道でこれが釣れるなら最高っすわ😋

 

【ウオノエとサバの竜田揚げ】

そして今回の台風の目、アカムツ3匹の舌にことごとく寄生していたウオノエ×3。

f:id:u_f_y:20190704195643j:image

つぶらな瞳で、良く見ると凄く可愛い。ジュゴンとかマナティ感あります😍

 

f:id:u_f_y:20190704200331j:image

サバの切り身と共に、醤油×ニンニク×生姜×酒に浸けた後、片栗粉をまぶしてカラッと揚げてやりましたわ。

 

f:id:u_f_y:20190704200400j:image

いくら旨いったって寄生虫だからね...

 

そりゃあね....

 

 

....

 

 

 

.....

 

 

 

........

 

 

 

 

....って、ウオノエ旨ーーーーーーーーっ!!

 

 

超旨ーーーーーーーーっ!!!!

 

 

なんだこれ?!口に入れた途端、甘エビ以上の濃厚な甘味が広がりましたよ?!

 

下手したらクルマエビと同格か、やや上を行くんぢゃないかと言うぐらいの旨味🦐

 

もちろん臭みは一切無し!

完全にノーマークだったのですが、今日イチ旨いかもしれない...!!

 

ウオノエのキャラが強過ぎて霞んでしまったサバの竜田揚げですが、真っ当に旨かったです。堅気の旨さです。脂っ気の少ないサバは、竜田揚げでオイリー感をブーストすると丁度良くなると言う学びがあります。今後も積極的に竜田揚げにして行きましょう。

 

 

ま、ウオノエの旨さで霞んだけど。

 

 

本命のアカムツの旨さもさる事ながら、ウオノエがダークホースで完全に追い抜いて行った感じのある釣行でした。

 

こんなにファーストアプローチで予想の斜め上を行った食材、2年前に焼津の野食会で食べた塩蔵タガメの素揚げ以来じゃないでしょうかね。

f:id:u_f_y:20190704200956j:image

あれはあれで、旨い不味いではなく、情報量多過ぎて強烈に過ぎた味わいでしたが。

 

 

いっそのことウオノエ狙いで釣りに行けば、外道でマダイとアカムツが釣れる可能性があるので、どちらにしても栄光しかないと言う結論に達しました。

 

願わくばウオノエだけ50〜100匹ほど掻き集めて、ウオノエのビスク、またはウオノエのアメリケーヌソースを何とかして自作できないものかと目論み始めた次第です。

 

後は、寄生する魚の種類によって食味に差が生じるのかどうかと言うのも興味をそそられる所。

 

ですので、今後アカムツ、マダイ、その他諸々釣りに行かれた方は、ウオノエを決して捨てる事なく、しかと冷凍保存しておいて頂きたいのですよね。

 

1匹のウオノエは小さなものに過ぎないですが、1人1人のウオノエが集まれば、いつかきっと世界の甲殻類ヒエラルキーを根底から揺るがすような大きな波となるはず...🌊

 

 

そんな虫を、私は食べたい。