山と酒と音と飯

登った山と飲んだお酒と聴いた音楽と食べたメシについての備忘録

野食会に行って来ました+筍とセリの保存について

こんばんは🌃

5月は、なんだかんだで採集に出かける頻度が多かった為に更新の頻度も自ずと高まります。

皆さんは高まっていますか?

 

さて先日、ブログ「野食ハンマープライス」の茸本さん主催の「野食会2018年初夏」に参加して参りました。

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今回、2度目となる持ち込み枠の参加で、またしても大層ドキドキしながら料理を提供させて頂いた次第です。

私が作ったものは、前回の記事でやった

印旛沼産の鯉の竜田揚げ

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鯉のアラ汁(醤油味)

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淡竹と真竹の天ぷら

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淡竹と真竹混合のバター醤油炒め

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ノゼリの混ぜご飯

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で、ございました。

 

鯉は特に、前回の記事で挙げさせて頂いたように、川臭さを除く為、酒に漬けたり、醤油に漬けたり、生姜の絞り汁加えたり、アラは煮込む前にロースターで焼いたり、熱湯かけたりと諸々やった結果、無事にそこそこ美味しくする事が出来たと思えます。

 

次に釣った時にはもっと旨く出来ると思いますので、今後も鯉はやって行こうと思います。

野食会に提供するとしたら、竜田揚げはヘヴィ級の鯉2匹分の身を使うぐらいでないと供給が足りないと言うのが分かりました。

 

次回以降、機会あれば80㎝サイズの鯉×2を用意します。

 

なお、会の様子については、ツイッターで #野食会 で検索頂くか、主催の茸本さんがブログ

カンゾウタケ、ともかく干していきたい所存(野食会2018初夏 ご参加の御礼)

で、早速纏められているのと、持ち込み枠で参加された、たけおさんもブログ

180528 野食会行ってきた ファンタスティック フォーゥ! - たけおのブログ - Yahoo!ブログ

で纏められているので、参考にして頂けたらと思います。

 

ドイツ料理、韓国料理、ベトナム料理、中華、イタリアン、オードブルからデザートに至るまで、食材の無差別級異種格闘技戦です。無制限一本勝負。

 

かなり当日の雰囲気や、圧倒的な食材の種類や調理法が伝わって来るかと思います。

 

さて、この日提供致しました筍とセリ、実は5月17日に、友人が管理を任されている竹林で掘らせて貰っておりました。

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Welcome to the jungle.

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孟宗竹は流石に終わりの時期でしたが、淡竹と真竹は旬真っ盛りと言った感じでした。

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2人で3時間でコレぐらい採れました。
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さらに、竹林の隣の棚田跡では辺り一面にセリが生い茂っていたので、これも少し採取。

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これらの筍とセリ、採れたてを食べるのが1番美味しいのは言わずもがななのですが、直ぐに食べない場合、どのように保存するのが良いのか?

 

また、下処理はどうすれば良いのか?

 

ネットに溢れている諸々の保存手段から色々やってみましたので、その辺りの事を書かせて頂こうと思います。

 

先ずは筍㌠から。

筍のアク抜きについては、米ぬかと唐辛子で茹でこぼした後、一晩かけて常温放置で余熱を冷ます方法が一般的ではありますが、今回は大根おろしを使う方法を試みました。

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大根おろしを作り、絞り汁を同量の水で希釈し、400cc辺り小さじ1の塩を加え、そこに筍を1時間以上漬け置きます。

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そしてその後、保存の為に通常通り茹でます。

この時は1〜2時間大根汁に漬け置いた後、水で45分程度茹でました。

 

味わいとしては申し分無しに旨かったです。

 

来シーズン以降は、同条件で採った筍を同じタイミングで米ぬかと大根汁で分けてアク抜きをやってみようと思います。

 

大根汁のアク抜きのデメリットとしては、ミキサー等が無いと大根をおろすのに滅茶苦茶エネルギーを使うと言う事です。

 

推定3〜4キロ程度の筍を漬ける為に、大根を3本おろしました。

手がものっっっっっっっっ凄く疲れました。

 

しかも大根汁の場合、保存させる場合は、漬け置いた後、結局茹でこぼす必要があるので、それなら最初から米ぬかで一斉に煮てしまった方が、漬ける手間が無い分、遥かに楽です。

 

という事で、保存までの手間が簡単と言う点で、現時点では米ぬかに軍配が上がっている in my side です。

 

ミキサーがあれば話は変わるかもしれません。

 

多分、こと採れたての筍については、一刻も早く火さえ通せば、それ以上のアクの発生を止められるので、米ぬかも大根もあまり大勢に影響を与えないのではないかと言う仮説が浮上しました。

 

ちなみに、採れてから8〜9時間経過した状態で、生のまま穂先を刺身で頂いてはみましたが、淡竹も真竹もアクは無く、サクサクした食感と鮮烈な筍の香りがして美味しかったです。

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わさび醤油に良く合いました。
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食味としては真竹の方がやや硬く、より竹の香りが強いです。

淡竹の方が柔らかい為、刺身には向いているかもしれません。

 

そして、どうにかこうにかアク抜きを終えた後のミッションは保存です。

 

筍は、通常は茹でこぼした後は、真水に漬けて水を時おり変えながら保存すれば1週間程度は持つと言われています。

 

それ以上に持たせるにはどうすれば良いのか?

ネットの記事を諸々漁ると、

・砂糖漬け→冷凍

・下味漬け→冷凍

・塩水漬け→冷蔵

等がヒットするかと思います。

 

余談ですが、茹でたものをそのまま冷凍するのをやってみた所、解凍後に食感が激しく劣化しました。オススメしません_(:3 」∠)_

 

と言う事で、今回は塩水漬けについて実践してみました。

 

やり方は至って簡単。茹で終わった筍を飽和するぐらい濃ゆい塩水に漬けてジップロックで冷蔵保存です。

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記事には書かれていませんが、4〜5日目で念の為、塩水を入れ替えました。

 

これを料理に使用する際は、筍を1%の塩水に24時間漬け直して、浸透圧の力で筍内部の塩分を外に出す「呼び塩」を行います。

 

これをする事で、調理に使える塩分濃度になるとネットの各記事では書かれております。

 

実際に24時間1%の塩水漬けを実践したところ、薄まったとは言え、そのまま齧ってみたら旨味より先に割と塩分を感じます。

 

という事で、テイク2。

「真水で呼び塩をやると旨味も流れてしまうので良くない」

的な事もネットの記事では書かれてはいましたが、塩っ気を抜きたいが為に敢えてやりました。

 

真水で24時間の塩抜き。12時間の時点で水を一旦入れ替え。

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これをやってみたところ、流石に甘味や風味は茹でたての時と比べて薄くはなったものの、塩はかなり抜けて、普通に使えるレベルの塩分濃度になりました。

 

今回の野食会に出した筍はこのやり方で アク抜き→保存→塩抜き をやっております。

1ヶ月持たせられるかは現時点では何とも言えませんが、10日間程度は余裕で持たせられると言う印象です。

 

肝心の味については、当日野食会で皆様召し上がって頂いた通りです。

 

保存したものとしては、まずまず味わいを感じ取る事が出来たのではないかと思います。

 

食感については、茹でたてと変わらぬサクサク感を残す事が出来ました。

 

とは言え、なかなか保存には向かない食材だなと言うのが、今回やってみた印象です。

 

来シーズンは

砂糖漬け→冷凍

下味漬け→冷凍

等も採れれば試してみたいと思います。

 

時を同じくして採ったセリ


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については、洗ってある程度の長さに切って

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水気を切った後、ジップロックで冷凍保存。

使用の際は、解凍せずにそのままフライパンで炒めました。

胡麻油で炒めた後、塩を加え、香り付けに醤油を回し入れます。

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炊きたての白飯にこれを混ぜ込んだら、セリご飯の完成です。

 

ノゼリは少量でも割と濃厚に香ります。

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他の方々が持ち込まれたハルシメジの佃煮や
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ノビルの味噌漬けと破滅的に合いまして、音速で3合の飯が消えて行きました。
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あまりの速さ故に衝撃波が発生し、会場のテーブルが裂けるのではないかと思いましたが、幸い無事でした。

 

こちらも、 冷凍したにしては、まずまず香りを残す事が出来たのではないかと思えます。

 

食材の下処理、保存方法等、少し検索すれば数多の情報が出て来るので大変に便利な時代とはなりましたが、実際にやってみると、期待していた所とは着地点が微妙にズレる点もあると言う学びがあります。

 

この辺り、ある程度数打って試して精度を高めて行くしかないので、今後も新たな食材、保存方法等で気づいた点は書いて行こうと思いますので、宜しくお願い致します。

 

次回は干潟で採ったホンビノス貝の下処理等々についての

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所感を書き綴ろうと思います。

 

それではまた\\(۶•̀ᴗ•́)۶////