山と酒と音と飯

登った山と飲んだお酒と聴いた音楽と食べたメシについての備忘録

混迷するコロナ情勢とカツオの相関性

モデルナのワクチンを2回打ったら安定の38.5度をキープし、回復後も注射打ったところが鈍く痛み続ける私です。こんばんは🌃

 

2回目打ってから1ヶ月以上経過してなお痛むのですが、これって私だけですかね。

どうなんでしょうね( ´◔ ‸◔`)?

んま、日常生活にはそんなに支障無いから別に良いんですけども。

 

カツオ豊漁

近所の生鮮地雷スーパーに行くのが休みの日の僅かな楽しみなのですが、今年は鮮魚コーナーの異変に気付いた方も少なくないはず。

そう、安いのです。カツオが。圧倒的に。破壊的に。

kahoku.news

原因を調べて見たところ、上記ニュースのとおり、豊漁な上に飲食店の需要がコロナの影響で激減して価格が割れまくっているのが現状の様です。

思い付きでタイトルを決めてから記事を書き始めたにも関わらず、思わぬところで伏線を回収してしまいました。たまにはこんな事もあるのでしょう。

 

価格が割れているのは余り好ましいことではありませんが、安く買えるのであれば出来るだけ買って応援致しましょう。致しませんか?致す時。致そう。致せ。

 

そのような折、今年の6月頃に買ってから、余りの安さと鮮度の良さにすっかりカツオの虜になってしまい、今シーズンは既に4回も買ってしまいました。

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多少値段にバラツキはあるものの、安定して安くて旨いです。ハズレを引くとまあまあシンドイ事もあるこのスーパーですが、カツオに関しては今季1度も外しませんでした。驚異の打率10割。超ヘヴィヒッターです⚾️

 

定番のタタキに始まり、

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血合いの部分は流石に刺身では臭いが強いのでトリミング。

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血合いは煮付けにしたら凄く旨かったです。米泥棒🌾🌾

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特別良い魚屋へ行かなくとも、普通のスーパーの切り身で充分に旨いのです。この普段使い出来る感が圧倒的アドヴァンテージ

 

そして戻りガツオのこの季節。今日買ったカツオの雌節(腹側)柵¥500が今季一番の大当たり。

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とにかく脂が乗って旨い。サバかブリかと見紛うほどの脂の乗り。

軽く炙ろうものなら脂が弾けまくるので要注意。

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後は小細工無しで盛り付けるのみ。

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これがまぁトロっ!としながらもしつこくない脂で、将太の寿司の様に和芥子を塗って食べても旨いです。

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生姜やニンニクの様に香りが主張しないので薬味としてはかえって良いかもしれません。

 

そして此処からは、血合いの新境地。

この切り出した血合いも何とか生で美味しく食べられないかと考えた時に、YouTubeで見たリュウジのバズレシピが浮かびました。


www.youtube.com

 

そうです。なめろうです。動画ではアジでやっていますが、これだけ脂が乗ってるならカツオの血合いでも応用できるのではないかと思い、実践してみる事に。

 

大葉とネギと味噌と血合いを混ぜて良く叩きます。生姜が家に無かった為に今回は省略していますが、入れた方が良いです。

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仕上げに鹿の子模様を付けて上にも大葉を散らして彩り良くしたら完成。

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さて実食。

 

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・・・・・

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

 

ん〝ん〝ん〝!

 

 

 

 

旨い!!

 

 

 

 

懸念された血合いの臭いは、大葉とネギと味噌で見事に上書きされて、カツオの強い旨味だけが口内に広がります。

これを酢に付けて食べたらまた最高で、一気に味が引き締まっていくらでも食べられます。

 

ご飯のおかずにも良いし、日本酒のアテにも最高。

 

さらに動画内で紹介されていたなめろうのもう一つの食べ方も実践。

白飯の上になめろうを乗せて、白だしと熱湯をかけ、さらに岩のりとワサビをトッピングし、房総半島の郷土料理「まごちゃ」に仕立ててみました。

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・・・

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

・・・・・・・

 

 

 

うーーーーーまい!!

 

 

全っ然インスタ映えしない色合いだけど旨い!!!

 

 

これは超旨い!!

 

 

不味い要素がない上に、白だしなめろうで味の掛け算が為されているのだから当然と言えば当然の話なのですが。

 

いや、これ読まれている方、

「そりゃ旨いでしょ。分かってんよ(ワラ」

と思われているかもしれません。

私にもそう思っていた時期はありました。

しかし、これが実践してみたところ、想像の3倍斜め上を行く旨さだったのです。これはなめろうをやった時はセットでやらなきゃいけないレヴェル。

恐らくスッポン鍋に対する〆の雑炊と同じぐらいに。それぐらいマスト。

 

途中から味変でコショウを入れると、これがまたパンチが効いて超旨い。本当に旨い。

今年自作した料理の中で一番想定外の旨さだったかもしれません。

 

戻りガツオもそろそろ終わりの季節なので、ラスト1週間、スーパーに500円玉握りしめてカツオ柵を買いに行きましょう。

サンマよりも安いし、脂も乗ってて遥かに旨いので、カツオを食べましょう。カツオ。

 

2021年度下半期のスタートも、緊急事態宣言解除も、自民党総裁選も、ドイツの政権交代も、ワクチンの3回目の接種も、全てはそれからです。

今季に関してはそれぐらいカツオのプライオリティーは高いです。

部屋のウイスキーと梅酒

全国のシンエヴァの薄い本配布情報を取り逃がした皆さんコンバンハ☺️私もです。

 

 

梅雨です。降水量が増える季節です。

 

今年は5月の下旬から天気が悪く、梅雨入りが早いかと思いきや、思いのほか例年並の早さで梅雨入りしましたね☔️

 

梅雨入りのことを「入梅」と言うくらいに、この時期だけスーパーの店頭でも梅の実が並ぶ季節でございます。

 

これだけ流通や生産技術が発達した世の中でも、生の梅の実が流通するのって本当にこの1ヶ月だけだから凄い。まさに旬。

 

と言うことで買って来ました。青梅3kg。

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一昨年から作り始め、今年で3年目の梅酒作り。

 

初年度はスタンダードにホワイトリカーで漬けました。

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適量が分からず親の仇みたいに梅を入れましたけどね。

味は至って真っ当に美味しい梅酒となりました。

 

昨年から、ホワイトリカー以外でやったらどれぐらい風味が変わるのか気になり、手始めにウイスキーでやることにした次第。

ネットで梅酒関連の情報を探すと、様々な漬け込み用のリキュールの一つとしてウイスキーは出てくるのですが、ラインナップはかなり限られています。ブラックニッカクリアブレンド、良くてボウモア12年ぐらいしかレシピがありません。

 

梅酒作り好きとウイスキー好きはあまり必要十分条件には当てはまらないようです。

 

ならば自分でやるしかなかろうもんよ!

 

と一念発起し、2年目である昨年は角、メーカーズマーク、ジョニーウォーカー黒で製造。

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香りは良くとも、ストレートやロックで飲むにはややシンドい角がどれだけ丸くなるのか。味にクセが全く無いのでベンチマークとして起用。 

 

メーカーズマークは、バーボン梅酒が旨いと言う情報もネット上に僅かにあり、価格と味のコストパフォーマンスの素晴らしさから選択。もちろんそのままロックで飲んでも十分に旨いです。

 

ジョニーウォーカー黒は¥3,000以下/700㎖のウイスキーの中の超優等生。安くて旨い。ロックでも充分に楽しめるし、何よりこの価格帯でありながら淡くもしっかりとピート香が感じられるのも超推しポイント。一説にはボウモア梅酒が凄く美味しいと言う情報もあるため、ピート香と梅の相性を測る最初のウイスキーとして値段と味、香りの穏やかさから白羽の矢が立ちました。

 

 

昨年ロットの三酒。角は想定通りの味です。ウイスキーと梅酒足したらこんな感じだろうなと。無難に美味しい仕上がりとなりました。角の嫌な辛味はほぼ消え去り、ロックでも美味しく飲めます。

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1番化けたのがメーカーズマーク。バーボン特有の樽香と梅の親和性が異常に高く、もはや別の酒としてステージがもう一段上がっています。これは旨い。旨過ぎる。こんなに旨いのになぜ流行っていないのか。グリードアイランドと同じで何処かの大富豪が買い占めて情報統制しているのではなかろうか。

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そして1年経過して怒涛の追い上げを見せているのがジョニーウォーカー黒。

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作ってから半年後の時点では梅とピート香がハイパーウルトラ爆裂喧嘩しまくっていて、物凄い違和感があったのですが、1年経過してかなり馴染んで来ました。これはメーカーズマークに次ぐ完成度。ジョニ黒の持ち味である豊かな奥行きを持った旨味と梅の酸味が心地良く馴染んでいます。

 

総評としては、どれも美味しく仕上がりました。メーカーズマークがこれだけ化けたのは嬉しい誤算です。

 

以上を踏まえて今年のラインナップを紹介します。

 

左からオールドクロウアードベッグ10年、ボウモア15年シェリカスクフィニッシュ🥃

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オールドクロウは安いバーボンの中では手堅くそこそこ旨いと言うところから選択。

¥1300/700㎖

バーボンはメーカーズマークの時点でハチャメチャに旨くなることは分かっているので、その上のジョージ・ディッケルやノブ・クリークでやったら不味くなるわけがないので上位機種は省略。

あとはどこまでランクを下げられるか。個人的にはジム・ビームまではランクを下げたくないと思い、オールドクロウで試すことにしました。

 

今回1番試してみたかったのが、アードベッグ10年。ピート香が特徴的なアイラモルトの中でも際立って香りが強く、ラガヴーリンと双璧を成すピート香が特徴。

本当はラガヴーリン16年やオクトモアを使ってみたかったのですが、ラガヴーリン16年で安くて¥7,000/700㎖、オクトモアに至っては¥15,000/700㎖とかなり気張り過ぎる価格になってしまうし、そもそも果実酒を漬けるにはあまりにも勿体無い価格なので、断念しました。

と言うことでアードベッグ10年は¥4,600/700㎖。

とは言え、¥4,600が果実酒として勿体無くないのかと問われると、勿体無いと思います。

 

そして今回の1番の問題児、ボウモア15年シェリカスクフィニッシュ。バーボン樽で12年寝かせた後にシェリー樽で3年寝かせたと言う逸品。お値段驚きの¥7,400/700㎖。

まあ、果実酒にするには高いです。そのまま飲んでも十二分に旨いです。なんでそんなに良いウイスキーでやろうとしたのか。

 

やってみたかったからです!

 

実は私、ピート香と梅の相性についてはまだ懐疑的で、昨年漬けたジョニーウォーカー黒の淡いピート香は1年経過して馴染んで来た感じがあるのですが、これ以上に強いと全く合わないのではないかと懸念しています。

それで、今回はピート香が最も強いアードベッグと、ジョニーウォーカー黒とのちょうど中間点に位置しているボウモアを使って試してみようと思った次第なのです。

この3つで比べればピート香と梅のバランスはだいたい推し量れると睨んでいます。

 

え?「ピート香を推し量るだけならボウモア12年でやれば良いじゃん?」って?

 

ちょっとやり過ぎるぐらいの方が楽しいじゃん!

 

だから15年シェリカスクフィニッシュにしたんですよ。だって超旨えもん。

でも18年まで手を出さなかった辺りに私の絶妙な財布の引き締めを感じ取ってください。

 

さて、漬け始める前にもちろんちょっと味見をね、してみようと思うんですよね。

 

オールドクロウ

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バーボンならではの焦がした樽の香ばしさと言った基本はしっかりと押さえつつも、メーカーズマークと比べるとやはり雑味・苦味と言った仕上がりの荒さを感じます。

しかしこれで¥1,300/700㎖なら十分な出来栄え。実際、ジムビームよりは遥かに雑味やエグみは抑えられ、飲み易く感じます。

 

 

アードベッグ10年

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口に含んだ瞬間から強烈なピート香が鼻に抜け、飲み終わってからも余韻が持続。10年と寝かせた年数は少ないながらも、同じ10年熟成のラフロイグと比べるとコク深さで上回り、ロックで飲むに充分な旨味と完成度を持ち合わせています。

ソーダ割りにすると、超ドライ且つスモーキーな味わいになり、暑い夏場にゴクゴクと飲みたくなること請け合いの仕上がりに。

これはレモンは入れずに純粋にソーダだけで割って飲みたいです。

 

ボウモア15年シェリカスクフィニッシュ

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しっかりとしながらも上品なピート香と、シェリー樽で追熟させたことによる豊かな甘味が渾然一体となって口の中で広がる理想的なバランスの逸品。ストレートで飲んでも嫌な辛味やアタック感はほぼ無く、12年を飲んだ時に感じられた余韻の薄さはすっかりと消え去り、非の打ち所がありません。

この価格帯になって来るとストレートでもロックでもトゥワイスアップでもソーダ割りでも何しても美味しくなります。ただただ旨い。本当にこれで梅酒作るのか。正気なのか。正気のような狂気か。狂気と言う勇気か。

 

 

どのウイスキーも基本的にレシピは全て一緒にしてあります。

ウイスキー1.7ℓ〜1.8ℓ、氷砂糖400〜500g、南高梅1kg。

今年は使用する梅を普通の青梅→南高梅に変えたことも大きな変更点。

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青梅と比べて1kgあたり100〜200円程度お高いのですが、果たして味に変化は出るのでしょうか。

 

メインで使うウイスキーは700㎖×2本で1.4ℓ。オールドクロウは3本買ってあるのでそのまま400㎖足して1.8ℓ。

アードベッグには、家にあったタリスカーのディスティラーズエディションを少し足しました。ごめんなさい。

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ピート香の強さと旨味の強さからそこまで違和感は出ないはず。こんなことやったらウイスキー好きな人たちから怒られが発生しそうですが、やりたいようにやります。

ボウモア15年シェリカスクフィニッシュには足りない分にボウモア12年を投入。

こはちゃんと同じ種類使えよ!とこれまた別方面から怒られが発生しそうですが、アードベッグボウモア15年をさらに買い足し、12,000円をベットする胆力が私にはありませんでした。

許せ。許してください。ごめんなさいもうしません。いやまだしようよ。

 

 

ここからは一般的な梅酒作りの流れと同じです。

竹串で梅のヘタを取り除き

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ボウルで水洗いし

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水気を良く拭き取ります

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漬け瓶は洗剤で一度洗った後、アルコールで満遍なく消毒。今回はウイスキーでやるべきと思い、角で全体を綺麗に洗い、拭き取りました。

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梅と氷砂糖を交互に詰め、最後にウイスキーを惜しげも無く投入します。

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嘘です。惜しいです。非常に惜しい。特にボウモア 。なんでこんな良い酒を梅酒にしなければならないのか、自問自答が続きます。梅酒作る、故に我あり。吾唯、梅酒作る。梅酒を作る時、筆者は断腸の思いなのだ。

 

7,400円のウイスキーをひたすらダバダバするだけの映像。

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心が乱れた時に見る動画と思いきや、改めて見ていると著しく心が乱れました。

 

仕込み完了の図。

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オールドクロウは半年で、ボウモアアードベッグはおそらく1年前後で飲み頃を迎える筈です。

 

翌日、余ったオールドクロウを少し混ぜて保険用にメーカーズマークも1.8ℓ漬けました。これは絶対に外さないので。

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答え合わせは半年〜1年後にすることに致しましょう。出来が良かったら何かの折に皆さまにお披露目するかもしれませんし、出来が悪かったら何かの折に皆さまに無理矢理飲ませに行くやもしれません。

 

なにせ今年の分のロットだけで1.8ℓ×4瓶で7.2ℓありますからね。致死量です。

 

つまりどちらにしても無理矢理飲まされる世界線にしか到達しないのです。あきらめてください。

 

その日まで暫しのお別れです。

それではまた≡≡≡≡c⌒っ゚Д゚)っ

 

ノドグロについて本気出して考えてみた

今は昔(今となってはもう昔の話だが)、物書きの憂と言ふもの、ノドグロを貰いにけり(ブロガーのアラフォーおぢさんがノドグロを貰ったそうだ)

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しかも40㎝クラス。釣りもの活け〆極上品を2匹。

 

凄い。まともに買ったら2匹でけっこうな値段するのではなかろうか。

 

こんなに大量の良いノドグロを手にする機会なんてそうそう無いので、無謀にも色々とやってみようと思った次第なのです。

 

ノドグロ FILET-O-FISH

1品目。読んで字の如く。マクドナルド定番の白身魚フライが挟まった定番のアレです。

やっっっっすい白身魚でやってもあれだけ旨いのだから、KING OF 白身魚であるノドグロでやったら、なおのこと旨いのではないかと思い、実践してみる事に。

 

ほら、普段はこんな事できないし、やろうとも思わないからさ...

 

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ウロコを取らずに5日間熟成後の世界。

目に少しくたびれている感出ていますが、身は全くダレていませんでした。

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DE・KA・I

 

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3枚におろして柵取り完了。

 

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パン粉を塗して、


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フィレオフィッシュソースも作ります。


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あのソースって、どうやら普通のタルタルソースを作る仕上げにヨーグルトを適量足す事で出来上がるみたいですね。酸味が増してとても美味しいです。


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ちょうど良いバンズがなかったので四角いパンで代用。


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惜しげもなく揚げます。


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不味いわけがないフライ。


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レタス、チーズ、フライ、チーズ、ソースの順に乗せて行き、


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ダメ押しでおろしニンニクを挟みます。


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出来上がり。実食。

 

 

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・・・・🍔・・

 

 

 

 

旨い!(当たり前)

 

 

そりゃぁ不味いわけがねえじゃんよって味です。

 

 

ノドグロの繊細な味が全部ソースで上書きされています。ノドグロである必要ねえじゃんよって話です。゚( ゚^∀^゚)σ゚。ヶヶラヶラヶラ  

 

元々の身が柔らかいからフライにすると食感がかなり犠牲になると言う学びを得ました。


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当然、コーラにも良く合います。ノドグロフィレオにはコーラですよ皆さん!

 

数年前に一時、高級バーガーが流行った瞬間がありましたが、そのリバイバルマクドナルドが “フィレオフィッシュ匠十段” と銘打ってリリースしたら面白いかもしれないですね。

 

絶対需要無いですけど(死)

 

ノドグロカレー

困ったらとにかくカレーにしてしまうおぢさんである私。

前回も凄え良い黒ビールを使ってカレーを作りましたが、今回はノドグロでカレーを作ろうと言う算段。

 

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今回使ったホールスパイス。左からレッドチリ、ローレル、マスタードシード、フェネグリーク、フェンネル


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ベースの油はココナッツオイルを使用。

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ホールスパイス㌠投入。

 

前回と同じ行程なので省略していますが、おろしニンニク、ショウガ、玉ねぎ、カットトマト、パウダースパイス等は入れています。

合わせて炒めた後...

 

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昆布と


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ノドグロのアラで丁寧に取った出汁を


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カレーに惜しげもなく投下します。

 

嘘です。実は惜しい。凄く惜しい。なんでカレーに使っているのだろうか。理性では入れなくて良い事が分かっているのです。でも入れなければならないと、この時、どこかでそう私を呼ぶ声がしませんでした。

 


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葛藤と戦い、煮詰めながら、終盤にかけてノドグロの身を入れ、仕上げに水溶きタマリンドペーストと濃口醤油で味を整えます。

 

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仕上げにカレーリーフをチョロっと散らして完成。

 

 

・・・

 

 

 

・・・・🍛・・

 

 

 

・・・・・・・🍛・・・・

 

 

 

うん。旨え。旨えよ。そりゃぁ旨えんだけど、フィレオフィッシュと同様、ノドグロの繊細な風味が全て消し飛んでいるのよ( つ᷄.̯σ̣̥᷅ )

 

 

タマリンドペーストの強い個性がノドグロの出汁や身の甘味を完全に上書きしにかかっています。

 

 

いやノドグロである必要が本当に無い...

 

 

カラスガレイとかで充分...

 

 

誤解が生じないよう申し上げておくと、カレーとしての完成度は高いんです。やや強めの酸味と、魚ベースならではのスッキリとした味わい。

 

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バスマティライスで無限に喰える完成度です。

 

ただ、ノドグロである必要が...


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ノドグロの変わり果てた姿。

 

 

ノドグロの炙り

さて!やはり上記の2品にノドグロが使われない理由を身を持って実感出来たので、そろそろ堅気のメニューに戻ろうと思います。思えば長い道のりでした_(┐「ε:)_

 

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柵取りして飾り包丁を入れたノドグロの身を


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ガスバーナーで容赦無く炙ります🔥


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あやしい奴とノドグロは徹底的に炙れと言う刑事ドラマのありがたい教え。


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盛り付けました。ただでさえ柔らかいノドグロの身ですが、熟成と炙りを経てさらに柔らかくなっているので取り扱い要注意です。

良く研いだ包丁で切らないとグズグズになりがちです🔪

 

ノドグロの上にあるのは近所の生鮮地雷スーパーで購入した中トロ。この地雷スーパー、魚介類が尽く地雷なのですが、マグロの質だけは安定して安くて良いのを置いてくれているのです。

 

さて実食。

 

 

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・・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

う、旨え...

 

滋味深いとはこの事か...

 

フィレオフィッシュとカレーがなんだったのかって言うぐらいの旨さですよ...

 


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熟成の結果、全身に回った脂に加え、炙りで皮目の脂も活性化されて舌の上に乗せた瞬間に蕩けます。旨過ぎやしませんか?!

九州の刺身醤油に合わせたらなおのこと最高...


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慌てて日本酒を引っ張り出して飲み始めました。たまらん...

 

人はあまりにも旨い時、文中に3点リーダが増えると言う事が分かりました...

 

ノドグロの昆布締め

熟成ノドグロの炙りが旨いことは良〜〜〜く分かった!したらばダメ押しでもうひと手間加えたろうぢゃんか!

 

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5日熟成のノドグロの柵を酢で拭いた昆布で巻いてラップして、もう1日冷蔵庫で寝かせます。


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目を覚ませ。時が来た。


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うつ伏せ寝の状態。


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またしても炙ります🔥


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あやしい奴とノドグロは容赦無く炙r


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実食。

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

ああ....

 

 

世界が満たされて行く....

 

 

梵我一如....

 

 

明鏡止水...

 

 

捲土重来...

 

 

意味は良く分かっていない...

 

 

前日に食べた5日目の炙りで充分に旨かったのですが、それすら霞む程の旨さ...

 

昆布の旨味と甘味が添加され、適度に昆布が水分を吸って身が締まり、此処にしかない高次元の旨味の塊となって味蕾をブン殴りに来ます。

 

これを超える白身を拙僧はついぞ喰うた事がない...

 

 

いや、これは旨過ぎました。ノドグロが何故、洋風やエスニックな料理ではなく、日本の伝統的な技法に則った料理にばかり供されるのか、漸く知る事が出来ました(遅い)

 

それが、最もノドグロの味わいを活かす事が出来るからなのですね(遅い)

 

番外編:ノドグロちゃんぽん

 

熟成ノドグロの追熟昆布締めでその実力をこれでもかと知った私なのですが、カレーを使った時に取ったノドグロ出汁がまだ余っているのです。

 

これで一花咲かせたい...!

 

私のノドグロ祭はまだ終わっちゃいねえのよ...!

 

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冷凍させておいたノドグロ出汁を解凍して、


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福岡に行った時に買った九州民のソウルドリンク「ワァン」を開封ノドグロ出汁で伸ばします。


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キャベツ、人参、豚肉、シーフードミックス等を炒めて、


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これまた福岡に行った際に購入した生ちゃんぽん麺を茹でた後、


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合わせます!!!

 

 

 

・・・

 

 

 

・・・・

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

これは!!!!旨い!!!!!!!

 

 

旨いぞぉぉぉぉぉ!!!!!!!

 

 

ただでさえ旨いワァンがノドグロ出汁でさらに奥行きを出す事に成功しました!!!!!

 

カレーと違ってノドグロの繊細な甘味がしっかりとスープに溶け込んで映えています!!!!

 

旨過ぎる!!!!!

 

 

ワァンと生ちゃんぽん麺、関東だとまず売られていないので、ある意味貴重なのですよね。

 

関東のスーパーでも売ってくれないかな...

 

ちゃんぽん麺はモツ鍋の〆でも使いたいんだけどな...

 

 

終わりに

今回、取り急ぎ5品をノドグロで作ってみましたが、ノドグロが何故シンプルな料理に使われる事が多いのか本当に良く理解が出来ました。

 

次回、同じようなレヴェルのノドグロが手に入る事があったら、フィレオフィッシュとカレーを作る事はまず無いでしょう。加熱するにしても、塩焼きか煮付け路線を探ります。

 

適材適所。良い素材には良い調理法を。

その素材に合った調理法があると言う先人のありがたい教えです。守破離の考えの中で、少なくとも私には破離はまだ早かった様なので、今しばらく守る事に徹したいと思いました。

 

だから!このブログを目にした読者の皆さん!!ノドグロフィレオフィッシュやカレーをやろうと思っちゃぁなんねえぞ!!くれぐれもだ!!

 

おぢさんとの!!!約束だぞ!!!

 

 

 

うん、このカレー

最近めっきり更新の頻度が下がっていて誠に申し訳なく感じていると同時に、皆々様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

私はと言えば、ご時世的なものもありますが、なかなか遠出や飲み歩きが出来ずに歯がゆい思いをしております。

 

皆さんは歯がゆいですか?

 

4月1日限定ジョークビール

今年もやって参りました。4月1日。

4月1日と言えば、ツイッターのタイムライン上では大喜利合戦が繰り広げられ、便乗した企業アカウントか嘘のような嘘を言うことに食傷気味になっておられるツイッタラーの方々も多いと聞き齧っております。

 

みんな、もっと自分に正直に生きて良いんだよ?

 

そのようなおり、冗談みたいに大真面目に本当の事をやりきる企業があるのをご存知でいらっしゃいますでしょうか?

そうです。我が地元、神奈川が世界に誇るビールメーカー、サンクトガーレンです!

 

このサンクトガーレン、湘南ゴールドやチョコレートスタウトなど、数々の飛び道具的なビールを排出する事でも有名なブルワリーなのですが、その極め付けとも言って良いのが、毎年4月1日限定でリリースする冗談みたいな本当のビール、「ジョークビール」シリーズなのです。

 

↓参考までに過去5年間のラインナップがこちら

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左から、世界一苦いお茶を使ったIPA、生グソ(生グレープフルーツソフトクリーム)味、肉球味、オオグソクムシ入り、ドリアンIPAと、毎年クセの強過ぎる強烈なビールを世に放って来ているのです。

 

しかも悔しい事に、これがどれもまた旨いのです。飛び道具に目が行きがちな当社ですが、その醸造技術は極めて高く、スダンダードなレギュラーラインの旨さは日本屈指のレヴェル。

 

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私が人生ベストビールを挙げたとすると、トップ3には必ずや当社のゴールデンエールが入って来る事は間違い無いでしょう。

 

そして満を辞してやって来た2021年4月1日。毎年、日付が変わる時刻にツイッターに張り付き、発表を待ちます。

 

 

キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!

 

うん、このブレンド黒!!!どう考えてもやりすぎだろ。このビール...!

 

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しかも4種類の動物の糞から取り出したコーヒー豆とか....

 

コスパ度外視し過ぎ....

 

最高....

 

慌てて注文をした際、ビールだけでなくコーヒーのセットもあった事を見落とし、さらに追加で注文した結果、届きました。 

 

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コーヒー1本とビール10本。

いや、流石に頼み過ぎましたね。飲むけど。

 

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まずは試しに一杯やってみましょう。

 

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・・・・💩・・・・・

 

 

・・・・・・・💩・・・・・・

 

 

いや、これ旨過ぎやせんか?!

うんこから取り出したとか、そう言う色眼鏡抜きにして(でもうんこから取り出したんだけど)、純粋にスタウトとしてのステージが激烈に高い....!

 

コーヒー自体の味が非常に上質であるところに加え、スタウトの味が薄過ぎず、濃過ぎずの、正に “ちょうどいい” 塩梅を突いて来ているのです。

 

コーヒーの香りも非常に良いアクセントになっており、もう1杯飲みたい、また飲みたいと思えるような、非常に良いバランス感に仕上がっています。

 

さすがサンクトガーレン。またしてもしてやられた....この6年間のジョークビールでは1番好きかもしれない....

 

ちなみこのジョークビール、毎年サンクトガーレンの正規取扱店舗では4月1日〜2日限定で樽生が飲めます。

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樽生ですと、より味の輪郭が明瞭で旨かった事は言うまでもありません。

 

来年も期待しています。

 

しかし10本も買ってしまったので、そのまま飲むだけでは面白みに欠けるな〜( ´◔ ‸◔`)

 

何か上手い手が無いものか....

 

 

 

あ(・∀・)💡

 

 

 

 

料理に使おう!!

 

 

以前にピルスナーで鯉のビール煮を作った経験もあるのだから、黒ビールも煮込み料理に合わせられるはず!

 

せっかくだから今回はカレーに合わせてみましょう!それに近いレシピもあったので。

 

今回参考にさせて頂いたレシピはこちらの本から↓

世界一やさしいスパイスカレー教室 -スパイスカレーのしくみがよくわかる-
 

 カレーのスペシャリスト、水野仁輔氏が監修したこの書籍にはスパイスと食材の相性や、スパイスを混ぜる手順等、カレーの基礎となる部分が非常に分かり易く纏められていて、非常に勉強になります。

 

今回のカレーは、こちらの本のギネスビーフカレーをもとに作っております。詳しい内容については、読んでお試しくださいませ。

 

さて、料理の方針は決まった。メイン素材は牛肉でも良いんだけども、もう一捻り面白そうな食材がないかな....

 

そうだ!牛すじを使おう!

 

牛すじはおでん、カレーや牛すじ炒め等、割と目にする機会は多いのですが、実際に取り扱う機会の少ない食材の代表格出ないでしょうか。

 

あの店なら良い牛すじが売られているに違いない。

 

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そう、上野肉店です。こちらのお店は知る人ぞ知る名店で、以前にモツ鍋を作った回でもお世話になりました。

 

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とにかく新鮮な内臓類を安く提供してくれているので大分助かっています。

 

和牛の牛すじは¥157 / 100g。牛すじの市場が良くわからないけれど、和牛でこれなら恐らく少し安い部類になるはず。

 

さて、役者は揃った!あとはやるのみ!

 

調理編

先ずは牛すじの下処理から。超鮮度の牛すじでしたが、冷蔵庫にそのまま残置したら血の臭いが結構出て来たので、この部位もやはり正肉ではなく、内臓と同じように速やかに且つ繊細に取り扱う必要がある部位だと実感しました。

 

先ずはサッ!と洗って表面の血を洗い流し、たっぷりのお湯で一度茹でこぼします。

 

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結構な量のアクが出て来るので、臆する事なく沸騰後1〜2分そのまま茹で続け

 

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ザルにあけてお湯を切り

 

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ネギの青いところと、スライスしたショウガ、日本酒を入れて再度水から茹でましょう。

 

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再度沸騰したら蓋を閉め、圧力をかけます。

今回は丸々1時間圧力をかけました。

 

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暴かれた世界。お箸では掴めないぐらいにトゥルントゥルンになりました。こちらは茹で汁ごと取っておきます。

 

さて、此処からいよいよカレーの調理に入ります。

 

先ずは飴色玉ねぎを作ってしまいましょう。此処はいつも通りの手順なのでサラッと行きます。 

 

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油を引いた強火のフライパンに粗微塵切りの玉ねぎを入れて塩をかけ、このまま5分放置。焦げるのを恐れずに放置する勇気が問われます。

 

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5分後の世界。此処から目安1分半ごとに水を入れて焦げ付かないように多少掻き混ぜて

 

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10分後の世界。

この作り方も他ならぬ水野式でございます。水野氏のノウハウはカレー作りの時に本当にだいぶ助かっています。

 

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別の鍋を用意して、いつも通り、規定分量より遥かに多い油を投入。なんだかんだ上品に仕上がるので、カレーを作る時にはオリーブオイルを使うことが多いです。 

 

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今回のホールスパイス㌠。

ブラックペッパー、コリアンダーシード、レッドチリ、元のレシピには無いけれど、家に大量に余っていた為、クローブも少々投入。

 

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テンパリングの後、油跳ね防止の為に一瞬火を止めておろしニンニク、おろしショウガ、飴色玉ねぎを投入。

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ホールトマトを入れて、水分が無くなるまで炒めた後、パウダースパイスを入れて、さらに水分を飛ばしながら炒めます。

パウダースパイスは上野で購入した、調合済みのものを使用。中身はターメリックコリアンダー、クミン、フェネグリーク、フェンネル、陳皮、唐辛子、シナモン等。

 

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これぐらいまでカレーロードが出来上がったら及第点。

 

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牛すじを茹で汁ごと投入。ローリエも投入。

 

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此処でついに今回の真打ち「うん、このブレンド黒」を丸々1本投入。

 

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本来のレシピだとフォンド・ヴォーを入れるのですが、流石に我が家にそんな洒落たものは無いのでコンソメキューブで代用。

 

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さらにトマトジュース少々。

 

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何やら泡立っていて不安になります。

 

此処からは30〜40分ほど中火で煮込んで水分を減らします。

 

塩で味を整えて、元のレシピだとこれで完成なのですが、かなりレシピをいじってしまっている為、ビールの苦味が思いのほか前に出過ぎている事と、牛すじの茹で汁の脂が強くて少ししつこさを感じるのと、全体的に味の焦点が定まっていない感じになっている為、此処から先は調整に入ります。

 

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濃口醤油を入れて塩味と旨味を足します。仕上げに少し入れることでカレーの味にジワッと深みが出るので、私の場合はインドカレーだろうとイギリスカレーだろうと醤油を入れます。

 

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味の輪郭をしっかりとさせる為にタマリンドペーストを小さじ2杯分、水に溶かして投入。

今回4〜5人前を想定して作っていますが、それでも小さじ2杯で充分に酸味が出るので、タマリンドペーストは取り扱い要注意ですね。

そして、仕上げに少量入れると途端に味が締まるので超優秀です。

 

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最後の最後にテンパリングオイル代わりにバターを入れてさらにオイル感を増します。

 

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完成!!

 

さて、実食へと参りましょう。

 

 

 

・・・

 

 

 

 

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・・・・💩・・・・・

 

 

・・・・・・・💩・・・・・・

 

 

 

おおおおおおおお!!!!

 

 

う━ま━い━ぞ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!

 

オリーブオイル×牛すじ×バターでかなりオイル感が強い筈なのですが、仕上げに加えたタマリンドの酸味のおかげでバランスが取れ、脂のしつこさが抑えられつつもコクとなって見事に調和が図れています!

 

「うん、このブレンド黒」の苦味が邪魔にならない程度に個性として加わっており、コンソメキューブ、ホールトマト等の功績もあって、そこはかとなくビーフシチューも感じさせる上品な仕上がりになりました。

 

これは、私のカレー人生において新境地に到達出来た味わいです。

 

冷たちくんにも食べてもらったところ、

 

 

好評を頂けたので多分美味しかったのだと思われます。

普段やるなら、こんなに貴重なビールを使わずともギネスやマーフィーズで充分に美味しく仕上がると思いますので、また機会あれば作ってみたいと思います。

 

健康を気にされる方の場合は、最初のオリーブオイルは大さじ2〜3杯くらいで止めておいてた方が良いです。牛すじとバターで自ずと脂っこくなるので。

 

しかし作っておいて言うのもアレですが、動物の糞から取り出した豆のエキスを抽出した後、さらにそれに近い色の料理に仕立てて経口摂取してまた己の体内から放り出す行為に及んだ事で、喰う事と出す事は生命活動において本質的に表裏一体なのだなぁと、妙に力強い納得感を得るに至りました( •́ .̫ •̀ ( ⊃*⊂ )

 

また来年もサンクトガーレンがどんな仕掛けでファンを驚かせてくれるのか、今から楽しみですね。

 

今後も新たなカレー作りに挑んで行きたいと思います🍛

 

それではまたʕ•̫͡•ʔ三ʕ•̫͡•ʔ シュッシュッ

 

魔改造パッツァ

大変にご無沙汰しております。

 

暫くブログから遠ざかっている間に、大変な世の中になったものだとしみじみとしみじみしているところです。

 

皆々様いかがお過ごしでしょうか?

 

僕ですか?

 

僕は投資と血糖値以外は元気です。

 

そう、投資と血糖値以外は。

 

自粛期間中何をしていたかと言いますと、周知の通りコロナショックで2度に渡る持ち株の損切りを敢行して吐血しそうになった以外は、割と普通の暮らしをしていました。

 

そこまで遠出もできないものですから、飯作って酒飲んでセブンイレブンバスクチーズケーキを毎日食べてたら人間ドッグで血糖値C判定を叩き出し、慌てて昼ごはんをドトールミラノサンドとアイスコーヒーだけにするみたいな生活を過ごしております。

 

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これが安くて旨くて合法ハーブなんです🌿

 

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このテリーヌショコラも旨かったのに終売になってしまい、残念極まると同時に命拾いしました。これ以上、血糖値を上げるわけには行かないのです。そう、これ以上は...

 

それ以外はと言うと、さしてやる事も無いので自宅で料理しちゃ酒飲んで、たまに採集したり釣りしたりしていました。

 

最近作った料理からまたこの場で上げて行きたいと思いますのでお付き合いくださいってばよ。

 

阿佐ヶ谷ロフトのトークライヴに出ます

ところで、10/4(日)に突如としてトークライヴに登壇する事となりました!

 

詳細はこちら

野食ハンマープライスの茸本朗氏と私の2時間に渡るトークセッション!コロナ禍における野食活動、野遊び活動についての近況やこの世のよしなしごとについて話させて頂きます!

 

茸本氏と私はロフトで対談しつつ、皆々様にはオンライン配信で眺めて頂きたく思っております。チケットの購入方法等は↑上記リンクを参考にして頂けたらと思い候。

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、茸本氏のブログはこちらでございます☺️

今年の夏も、カブトムシやクワガタや、駐車場に生えている藻(みたいな植物)と、だいぶ攻めた食材を堪能していたようです。

 

皆様からのお題や質問も随時頂戴しておりますので茸本氏と私に聞きたい、話してもらいたい話題ありましたら、ここのコメント欄でもTwitter、DM、LINE、ミクシィ魔法のiらんど、なんでも結構ですのでご連絡くだせえ。

 

 

 

〜此処からが本日の本編。

 

それでは終わりの始まり始まり👏👏

 

 

魔改造パッツァ

この春、料理系YouTuberクラスタの中で話題になった料理があります。

 

アクアパッツァ

YouTubeチャンネル、シェフ・ロピア内で、日本にアクアパッツァを広めた生ける伝説・日高良実シェフのレシピを惜しみなく大公開してくれました。

 

その作りやすさと美味しさから、料理系YouTuberクラスタはブラウザの前で恐れ慄き、平伏し、泣きじゃくり、未だ見ぬ南部イタリアへと思いを馳せ、終いにはアクアパッツァ専用のフライパンを購入しだす者も現れなかったと言う話です🍳

 

アクアパッツァ自体は私も我流で何度か作った事はあったのですが、決め手にかけていたのが正直なところ。

 

このレシピを知ってから、劇的に作り方が変わりました。

 

詳しい手順については上記の動画を参考にして頂けたらと思います。

 

このレシピで既に何回も作っていますが滅法旨い。手間も掛からず本当に旨い。

 

そんなある夏の日、茨城県那珂湊港まで釣りに行った時の話。

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この日は35℃以上の超猛暑日

あまりのクソ暑さに小一時間竿を出しただけで熱中症をおこしかけ、早々に近隣の中華料理店に避難。

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ここまで来て初めて知ったのですが、この店の看板メニュー「スタミナ冷やし」は茨城県中部民のソウルフードとのこと。

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此処の盛りがまた凄かったのです。

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要するに水でシメたブッとい中華麺の上に濃ゆーい味つけの餡がかかっている料理なのですが、これが並盛りの時点で凄い量。

 

味は凄く好みのB級感で良かったのですが、いかんせん食べ進めるうちにどんどんとスタミナを削られました。

次回訪ねる機会があれば体調を万全に整えて臨みたいと思います。

茨城県民への道は長く、そして険しい。

 

その後、那珂湊港の市場を練り歩いていた閉店間際の14:00過ぎ、

 

「もういいよ!このキンメ4匹2,000円で持って行ってよ!」

 

と売り切りの呼び声がかかりました。

 

続けて

 

「ハマグリ2皿2,000円で良いよ!」

 

安い!1皿1kgはありそうな立派なハマグリ!

 

でも2皿は多いなぁ...

 

と思っていた矢先、

 

「そしたら1皿1,000円で良いよ!」

 

うおおおおお!か、買ったぁ!(੭ु ˃̶͈̀ ω ˂̶͈́)੭ु⁾⁾

 

爆安。あまりにも爆安。東京で買ったら2,000円は超える量。

 

これだけ大量に良い素材が手に入ったので、これはやるしかありませんな。

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そう、アクアパッツァを!

 

しかもキンメダイが大量にあるので、普通にやっても充分に旨いアクアパッツァを、先に刺身用に下ろしたキンメのあらと中骨でスープを濃厚に炊き出しておく戦法に打って出ました。

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だいたい食べ物は濃ければ濃いほど美味しいと言う誤った認識が私の中にあるので、板昆布で出汁を取った後、キンメのあら2匹分を3時間ほどガンガンに炊いて白湯スープを作りました。

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この時点でうどんやラーメンの下地に使えるぐらいに旨い出汁に仕上がっています。そりゃそうだ。

 

此処から漸く堅気のアクアパッツァのレシピに沿ってやって行きます。 

事前に低温のオーブン(100℃くらい)で1時間ほどトマトを焼いてセミドライトマトを作っておくのも忘れずに。

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キンメダイのウロコを取って、ヒレを全部切り落として内臓を取り出した後、塩コショウを全体に満遍なく振りかけて15分ほど安置。

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やっと焼けます。この時点で既に述べ4時間以上が経過。

 

常温のフライパンにオリーブオイルと微塵切りにしたニンニクを入れて超弱火で少しずつ温め、ニンニクの香りを出します。

 

日高シェフのレシピはニンニクは入れていませんでしたが、私は入れます。なぜならニンニクは超旨いからです!!

 

最初に、食べる時に上になる方を焼きましょう。

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片面に焼き色がしっかり付いたら引っくり返して裏面も満遍なく焼きます。

 

両面焼いたところで、満を辞して昆布とキンメダイのあらで取った白湯スープを投入。

スープからはみ出ている所に根気良くスープをオタマで掬いがけしながら煮込んで行きます。

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スープが少なくなって来たら温めておいたスープを継ぎ足し継ぎ足し煮込んで行きます。

 

芯まで充分に火が通ったら、ハマグリを投入。この時は1キロ。元のレシピはアサリでやっていたので、出汁が出る貝なら多分だいたい大丈夫です。

ハマグリの蓋が開いたところで、セミドライトマトを投入。主張が割と強いので魚とハマグリの間に置いて見栄えするぐらいの量で良いと思います(適当) 

 

最後にオリーブオイルを回しがけして煮立たせ、仕上げにパセリを散らしたら完成!

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フライパンのままでも見栄えするのが良いですね。盛り付け下手でもしっかり盛り付け出来ている雰囲気が出せる。

 

さてさて気になるお味の方は

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・・・

 

 

 

・・・・

 

 

 

う━ま━い━ぞ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!

 

 

不味くなる要素がいかんせん皆無なのでそりゃそうだよと言う話なのですが、やはり旨い。旨いものは旨い。旨いんだってばよ!

 

昆布+キンメダイ+ハマグリ+トマトとそれぞれの旨味がぶつかり合って回れDESIREすることなく、綺麗な層になって折り重なっている点が何よりの評価されるべきポイントです。

 

通常のアクアパッツァ汁よりも味は濃厚でありながらも、同じキンメダイで出汁を取っているので当然ながら身の味と調和も取れています。

 

最初にニンニクを入れた事で香ばしさもプラスされているので、これはかなり良い改造ができたと思えます。

 

仕上げは勿論このスープを利用して濃厚チーズリゾットに。

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余りの旨さに危うく五大陸を駆け抜けそうになりました。

このコロナ禍での海外渡航の厳しさを鑑みるに、そうならずに良かったと、ホッと胸を撫で下ろしました✈️🌎

 

後日、ハマグリの代わりにオキシジミを2kg使ってやってみたところ、オキシジミでも充分に美味しく仕上がったことをご報告。

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念のため申し上げておきますが、元々の日高シェフのレシピ通りやっても充分過ぎるくらいに旨いので、無理して白湯スープは取らなくても何ら問題はありません。

短時間でもしっかりと魚の旨味は出ます。

 

白湯スープを作る過程の時間的、人的コストをかけてでもやってみたい酔狂な方は試してみてやってみて頂けたらと思います。

キンメダイに限らず、あらだけならスーパーでも投げ売りされているので、それだけ買って煮詰めて合わせるも良しです。

 

ちなみに他のキンメは刺身と、5日間熟成の昆布締めで美味しく頂きました。

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これはこれで、ねっとりまったりしっとりと舌に纏わり付く旨さでした。

 

 

那珂湊港の市場はかなり安くて良いものが揃っていたので、また隙を見て買い出しに行きたいと思います。

 

冬の時期に丸のアンコウの買い付けとか良さそうですね。

 

 

それではまた≡≡≡≡c⌒っ゚Д゚)っ

 

都市河川鯉とシュールストレミングについて

鯉釣りは冬に限る。

 

そう確信したのは残暑厳しい昨年の9月のこと。もともと鯉の旬は11月〜5月と言われているのもあり、冬場に釣るのが良いのは勿論なのですが、何よりも夏場の鯉がいるような川は、概して暑い上に藪蚊がいる事が多いので、冬場の方が釣り易い事この上ない訳なのです。

 

今回の記事は、昨年9月に釣り上げた後に世間の目に負けてリリースした都市河川鯉のリベンジマッチの顛末を記しています。 

 

 

以前から都市河川の鯉が旨いと言う話は聞いており、虎視眈々とその機会を伺っていました。

 

そんなおりに、茸本氏から鯉釣りのお誘いを賜り、行って参りました。鯉釣りの本場・東京西部へと。

 

 

GO, WEST!≡≡≡≡c⌒っ゚Д゚)っ

 

 

やって来たのは閑静な住宅街と言う言葉がピッタリとハマるような地域。

 

河川の両サイドは見渡す限りの住宅、住宅、住宅、住宅。その間を縫う様に走る都市河川。

 

鯉に関しての漁業権の設定はない水域で、川に入ってダメな訳でもないのに高い柵で囲われて入り辛くなっているのは良くない事です。とても良くない事です。大事な事なので2回言いました。

とても良くない(; ・`д・´) 

 

 

さて川を覗くと、浅い川底に鯉が沢山群れています。

 

おっし、釣るぞー!フィッシャーー!!

 

と、いそいそと準備を整えていた所、向かいの岸を散歩していた老夫婦がおもむろに食パンを川に投げ始めました。

あっと言う間に鯉が群がり、我々が釣り始める頃には鯉たちの食い気は全く無くなっていました🍞

 

( •́ㅿ•̀ )エーーー...

 

野生動物に餌あげちゃいかんぢゃろがい!愛護だと思ってんのかい!だから鯉みたいな国内外来種が蔓延るんぢゃろがい!!

 

我々の針先に掛けたパンには見向きもしてくれなくなった為、鼻息荒く移動し、再スタートを切る事にします。

 

 

そして途端に茸本氏が1匹目を釣り上げました。

 

 

さすが、都市河川鯉釣りに一日の長がある漢よ...

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(満面の笑みの茸本氏)

 

 

その後、河川の中で唯一の錦鯉を発見した筋肉氏が、華麗なロッド捌きでその鼻先へとパンを落とし込み...

 

釣れたーーーーーー!!!

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キレイ!食欲湧かない(๑´ڡ`๑)!

 

錦鯉を敢えて狙うと言う筋肉氏の攻め方もまた良し。

 

 

そして遅ればせながら私も無事に70〜80㎝クラスのヤマトゴイを釣り上げる事に成功しました。 

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それは鯉と言うには余りにも大き過ぎた

 

 

大きく重く分厚く

 

 

そして大雑把過ぎた

 

 

それはまさに岩間さまだった

 

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(岩間さま)

 

岩間さまも魔神竜之介もそうですが、坂本龍馬が仲間でいると、かえって溜め技のチャージ時間が長くなるので不利なのですよね。

本丸前の小屋で人魂でレベル16まで上げきった後、おぼろ丸単独で遠方から忍法矢車草を連発した方が早く片付く気がします。

 

 

 

話を戻します。本当はその場で血抜きと内臓の処理までやって帰りたかったのですが、住宅街で刃物をチラつかせた中年男性㌠がメーター近い鯉を殺しまくる絵面と言うのは大変に通報案件で御座いますので、そのまま茸本氏の特大クーラーボックスに詰め込み、退散致しました。

これ電車で来たらどうすんだろうな。クーラーボックスの中でビッタンビッタン跳ね回る音がするから色々ダメだろうな。

 

車で安全に且つ迅速に持ち帰った念願の都市河川鯉。臭いのか、臭く無いのか。その実態は如何に。

 

早速、捌く事と致しましょう。

 

割と直近までは元気に生きていましたが、釣り上げてから5〜6時間経った為、捌く段階ではさすがに絶命していました。

 

デカ過ぎてまな板の上に乗らないので、シンクの中で捌く事にします。

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シンクの中だと大振りの包丁が使えないです。否応無く金切り鋏と上州屋で買った小型ナイフで捌く事に。

 

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首を落とすのにナイフでは刃が立ちません。

金切り鋏がその威力を遺憾無く発揮してくれました。  


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背開きにして内臓を一気に取り出す作戦。

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内臓、すげえ量だなぁ。 

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背開き直後の様子。
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しかも抱卵個体でした。

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魚の卵はだいたい旨いと言う定理がある為、食べようか一瞬迷った後、今回は廃棄。身を食べて臭くなかったら、次回以降は内臓も試して行こうと思います。

 

多少は臭いはあったけれど、内臓や身自体には特段酷い臭みは感じられなかったので、これは期待が持てます。

身を取り分けてこの日の作業はお終い。

 

 

翌日、素材の味を見る為、まずは何の脚色もせず、シンプルに塩胡椒だけで焼いて食べてみました。

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・・・

 

 

・・・・

 

 

・・・・・

 

 

 

おおっ!

 

 

存外旨い!

 

 

さすがに川魚なので多少は川の臭いがあるけれど、そんなに気にならないです。元々、鯉の身はクセがない上品な身質なので、これはしっかりと下味付けて調理すれば、和洋中どんな料理にも合わせられる可能性を感じました。

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ただ、血合骨等の埋没骨もなかなか強靭なので、この辺りしっかりと処理するのは今後の課題としましょう。

 

となれば、以前からやってみたかったあの料理を試してみるしかありませんな!

 

茸本氏のブログで紹介され、都市河川アングラー達の間で一世を風靡しかけた「鯉のビール煮」を!

 

詳しい調理方法については茸本氏のブログで紹介されているので省きますが、一応手順通りに載っけておきます。

 

今回は「福岡野食会茅ヶ崎支部」と言う、

「国産アンデスメロン

「横浜家系ラーメン新宿家高円寺店」

の様な実に入り組んだネーミングの催しでビール煮を提供させて頂く事となりました。

 

サク取りした鯉の身を食べやすい大きさに切り、バジル、ディル、塩、胡椒を塗して擦り込んでおきます。

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裏面も同じく念入りに
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微塵切りにしたニンニクと玉ねぎをオリーブオイルで低温でじっくりと炒め、香りを引き出します。その後、イチョウ切りにした人参とじゃが芋も投入し、充分に火を通します。
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それとは別に下味を付けた鯉の身を皮目から火を通して行きます。
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火が通ったらそれらを合わせて
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ビールを注ぎます。
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フレンチピルスだけでは足りなかったので、会場となったBarカナリヤさんで頼んだ黒ラベル生も入れます。
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アクを取りつつ、全体的に火が通ったら塩胡椒とバジルとディルで味と香りを整えて出来上がり。
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今回、仕上げの隠し味に白味噌と醤油を僅かに使用しています。

 

さて実食。

 

 

 

・・・

 

 

・・・・

 

 

・・・・・ 

 

 

 

これはなかなか面白い味!

ビールの苦味で適度に独特な風味付けがされているのを、オリーブオイルが綺麗にまとめ上げている感じです。これは日本の料理には無い味。肝心の鯉の身からは、臭いは一切無かったです。これは綺麗な水域の中でも当たりの個体だったのかもしれませぬ。

 

当日、ほぼ同じ場所で釣り上げた茸本氏の鯉は、少し臭いがあったとの事でした。下流の鯉が臭いを蓄えたまま川を上って来た可能性も考えられるとの事です。これは釣って食べてみるまで分からない部分ではありますが。

 

今回のビール煮、試作の段階ではヒューガルデンホワイトも試してみたのですが、最終的にピルスナーが1番合うのではないかと思い、本番では使用を控えました。

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チェコの主流はピルスナーの筈なのでこのチョイスは間違ってはいないとは思いますが、実際のところはチェコで食べてみないと分かりませんね。「チェコでビール煮たべたよっ!」と言う方はご一報ください。

 

ちなみにこの日の催し、一緒に鯉釣りに行った筋肉氏は釣り上げた錦鯉を見事な煮付けにして提供してくれました。

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錦鯉だからと言って味に差異は無く、真っ当に臭みの無い、旨い煮付けでした。

 

この会ではその後、海岸でシュールストレミング開栓の儀が極めて厳粛なムードの中で執り行なわれ、参加者達を次々と阿鼻叫喚の煉獄へと陥れていました。

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開栓直後の様子。強烈な臭気を撒き散らしています。
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開栓の儀を終え「無」を行う茸本氏。f:id:u_f_y:20200212211603j:image

その目に映る風景は希望か。或いは。

 

 

私も卵の部分を一口譲って頂きました。

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感想は、物っっっっっ凄く腐敗臭と塩気の強いアンチョビと言ったところ。

強烈な臭いの奥に確かな旨味を感じます。ただ、そのまま食べるものではなく、一度塩抜きした上で、サンドイッチ等に挟んで食べるものなのだろうと言う確信を得ました。

今回のシュールストレミングが比較的臭いが弱いものなのか、熟成が進んでいなかったからなのか、海岸に強風が吹いていたから臭いが飛んだからなのかは分かりませんが、個人的にはそこまで酷い臭いではなかったと思います。腐敗臭も、排泄物系のそれではなく、玉ねぎが腐った系の臭いであった為、まだ耐えられました。

 

今後は、シュールストレミングのメーカーによる味の差異と熟成度合い、開栓場所の密閉度における臭気の違いについて研究を進めて行く必要性を感じましたが、自ら進んでやりたくはないので、どなたか試して頂けたらと思います。

 

 

と言う事で今回、念願叶って釣り上げるところから調理までワンストップで都市河川の鯉をやってみました。

 

水質の良い河川を狙って行けば、泥抜きの必要無く、泥臭さも然程気になる事なく、美味しく食べられる事が分かりました。

 

今後の課題は、ヒレ際の小骨の取り除き方と、さらなる調理方法を試して見る事です。

 

基本的には良くも悪くもクセが無い素直な身質なので、ある程度味付けでリードすれば様々な料理に合わせられますし、大きい個体なら身が大量に取れ、何より絶滅からは程遠い種類なので、気兼ね無く捕まえて食べられるのが大きな利点です。 

 

身近に棲息している上に食パンで釣れるので調達コストも低いですし。災害時の貴重なタンパク源としてかなり有用だと思われます。

 

唯一気兼ねするべきは、世間の目だけだと言う点に留意しつつ、今後も釣って行きたいですね。

 

それではまた🎣

カワハギ船宿+温泉パックは背徳の味

2020年が開けて早1ヶ月が経ちます。時の経過の早さはままならないものだと、しみじみとしみじみしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

東証マザーズ指数も釣果もストップ安ギリギリの私が通ります📉🎣

 

2020年の釣り初めに行って参りました。狙いはカワハギ。11月〜1月は肝がパンパンに膨れ上がり、アンキモにも勝ると言われている冬の大人気魚です🐟

 

今回行った船宿は天空橋のえさ政さん。

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なんと10名以上で

「仕立船+温泉送迎+釣った魚調理と料理付き」

を¥12,700(税込)で納めてくれる破格のパックを提供しています。今回お誘い頂き、参加をして参りました。

 

方々から集まりに集まった14人。参加人数不足などは杞憂に終わりました。

 

昨年からの私の釣果と言えば不調も不調。大不調。鯉も釣れず、10月に行ったカワハギ船も釣れず、2回に渡る大島遠征も惨敗に終わり、目下4連敗を記録している真っ最中なのです。

しかも今年は東京湾のカワハギはかなり不調との事。下手したらボウズの可能性すらあります。

 

期待と不安と眠気が脳裏をよぎる中、いざ出船🚣‍♀️

 

羽田空港手前から小1時間ほど移動し、颯爽と釣り開始。

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(OLなので洋上でタピオカを嗜みます)

 

 

開始10分、早々にキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!

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小ぶりながら、それは紛れもなくヤツでした。

 

立て続けに2匹目、3匹目キターーーーーーー!!

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先ほどのものよりも幾分サイズは良いです。

昨年の自己ベストも3匹だったので、そこまで悪くない釣果。他の方々も1〜3匹は連れていたので、各々が食べる分ぐらいは確保できました。

 

さて今回、カワハギで練習しようと思い持ち込んだ神経締め棒。カワハギのサイズで入るかやや不安でしたが、またとない機会。やってみることにしました。

 

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先ずは脳天を刺し、その後エラを切って、よーーーーく海水中で振って血抜きをします。

するんだってばよ。

 

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目と目の間に僅かに開いてる窪みから棒を刺し通します。この時、肛門付近から棒が出たら失敗です。成功すると棒を刺した分だけ魚が痙攣しますので試しながら突き通して行きましょう。

 

神経締め

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BEFORE


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AFTER

 

ご覧の通り、色素が抜けて白くなった事が分かります。2〜3回やれば慣れて1発で神経通せるようになります。

今回は肝も食べるので、釣ったあと直ぐ捌くのであんまり意味はないですけれどもね。

 

と思ったら、てーぼー氏から

 

早く言ってよ〜!

その手があったかと!

これやると毎回身だけが余り続けるので、常に新鮮なカワハギを毎週釣り続けなければならないですね。カワハギの身と肝を回し続けるので、これは一般的にカワハギ・ロンダリングと呼ばれます。

 

その後はマイクロバスに乗って日帰り温泉ヌーランドに移動。東京の沿岸部でちゃんと温泉が出るんです。

 

 

そして我々が温泉に入っている間に。

 

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どーん!
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ずどーん!
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どどーん!

 

釣った後の重いクーラーボックス担いだ移動も、面倒な魚の処理もする事なく、下船→温泉→即宴会ってこんな楽してしまって良いのかと一抹の不安を覚えました。

 

でも良いんです。我々はその対価をしかと払ったのです。しっかりと、プロの調理人の方々が拵えてくれたカワハギの肝和え旨過ぎ薬局でした。

 

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F氏が釣り上げたホウボウも、見事な姿造りとなって登場。

 

トラギスやベラの雑魚㌠もお鍋の具となって登場。もともと味は良い魚なので、上品な白身の甘みが鍋に溶け出して良い感じに仕上がっていました。

 

これだけ至れり尽せりで12,700円は破格に過ぎましたね。

 

ほぼほぼWEB広告みたいな記事になりましたが、新年会に使うには最高のパックです。カワハギだけでなく、アジの仕立て船もやっているので、数を確保したい時はそちらも良いでしょう。

 

来冬は、釣れたての肝と神経締め熟成肉によるカワハギロンダリングを成功させたいと思います🎣

 

 

 

〜今回お世話になった船宿

天空橋「えさ政」

釣りと温泉宴会パック¥12,700(税込)

 

年1で使いたい良さでした。それではまた。